FC2ブログ

会津ひろきりんご園『紅のりんご農家』ブログ

4/7 発芽 こっから日に日にどんどん進む。





「こうみつ」

こみつを調べていた時、偶然検索に引っかかったのが、

「こうみつ」

こみつに名前は似ていましたが、

全く聞いた事のない品種でした。

しかし、長野や群馬では既に栽培されており、

ネットでも流通させている農家がいました。

りんご協会にも電話で聞いてみましたがわからず、

知り合いの名だたる農家さんに聞いてもわかりませんでした。

そう、なぜかりんご生産量日本一青森には知らされていなかったのです。

品種のデータベースにこの情報があって 見てみると、

スターキングの種から育成した品種で、

蜜がたくさん入る品種、

収穫は11月中旬で、うちのサンふじの収穫時期と被る品種でした。

育成者は福島県の岡田光榮さん。

とても興味深い品種を見つけたなーとその時は思いました。

欲しい。栽培したい。

けれど、

どうすれば?

探しました。

しかし、一人でネットだけ使って調べても、

なかなか見つけられませんでした。

もしかしたら青森には持って来れない品種なのかもしれないし、

契約栽培品種かもしれない。

ネット販売の方に聞いても良かったのですが、

こんなお宝を渡してくれるだろうか・・・。

というか、苗木や穂木の譲渡は、

種苗法で本当は禁止されています。

それなら、育成者さんから貰った方が正攻法だ、

育成者の岡田さんに直接もらいに行けば良いと考えました。



そして4Hクラブ繋がりで知り合った、

福島県の設楽哲也さんの紹介があり、

岡田さんのところまで辿り着けました。



岡田光榮さんと「こうみつ」の原木です。

岡田光榮さん、今年で82歳です。

家に到着すると、すぐに居間に通されました。

そして「こうみつ」の誕生秘話と、その優れた特性を聞きました。

岡田さんが農業を始めたのは18歳の時。

りんごが儲かると聞き、

開墾地でりんごを栽培し始めました。

しかし、技術もなく、良品が全く収穫できず、

生活は「むつ」という、

とりあえず大玉だと売れる品種を作って生きていたそうです。

そして技術を覚えながら、

若い時期から育種に力を入れ始め、

当時色が簡単に入る、スターキングの種を取り、

ビニールハウスに260個を撒きました。

そこから病気に強い品種を選抜し、

7本残りました。

この時点で15年もの年月が掛かったそうです。

その間の農薬費、肥料代も掛かったでしょう。

作業する人件費も掛かると思います。

新品種育成にはかなりの費用と、

運と手間が必要です。

そこから、植えた場所に道路が通ったり、

用水路が通るのでその7本のうち6本は切られてしまい、

1本残ったのが、この「こうみつ」です。

あの時、目先のお金に目を囚われなければ、

あと4品種は残ったなーと、

奥さんと二人で話していました。



パンフレットは長野の苗木屋さんで販売されているものです。

品種登録するまでには、

品種が出来てから、さらに15年掛かることになります。

病気の特性を調べなければならないからです。

岡田さんが一本の木に、

ふじ、北斗、こうみつを接木し、実ったところで減農薬を行います。

そこで見つけたのは、

こうみつの病気への抗体でした。

北斗は文句なしに病気に弱いのです。

ふじも若干病気が付いたけど

こうみつには病気が付かなかったそうです。

これはどの病気かはわかりません。

りんごの天敵になる病気はたくさんある。

これはオラが栽培してハッキリしていくことでしょう。

合計30年、岡田さんの農家人生の半分を費やして、

2001年2月9日品種登録出来ました。



岡田さんはこう言いました。

「生きている間に、このりんごは世に知られることはないんだなぁ」

いやいや、そんなことはない。

それはオラがこのりんごに惚れたから。

オラだけじゃ広めるのは無理だけど、

このりんごに惚れる人が絶対出てくる。

消費者も、業者も惚れさせて、オラが広めます。



スターキングは祖父の時代、うちの主力品種でした。

誰よりも早く導入し、

分家した兄弟達を助けたそうです。

その子どものこうみつ。

そのことがあるので、少なからずスターキングには縁を感じます。

花粉親は、りんご産業スタート当時からりんご産業に残る紅玉というりんごです。

名前を付ける時、相当悩んだし、揉めたそうです。

あえて漢字にはせず、平仮名にしたそうな。

こう、みつ。

ミツは、「蜜」と、光栄という自分の名前の「光」

コウの意味は教えてくれませんでした。

紅玉の「紅」なのか、それともコウが「光」なのか。

意味は食べる人が感じて欲しいです。



こうみつはパインの味がします。

いや、ホントに(笑)

唯一の弱点は、岡田さんが言うには、

酸味がないということ。

いやいや、十分美味いΣ(゚д゚lll)

これはある意味長所だ。

スターキングの匂い、

着色管理(葉取り)、

紅玉の煮崩れしないという加工特性、

長所がすごいですね。

そして11月収穫の晩生種で、

長持ちするスターキングという感じです。

レッドゴールドという似ているりんごはありますが、消えた理由は長持ちがしなかったから。

それが長持ちしたらと良く聞きます。

オラはこのレッドゴールドに近いなぁと感じました。



岡田さんに原木を切らせて頂きました。

そこから穂木と譲渡証明書を頂き、

絶対に他の農家に配らないでと言われました。

それは、長野県の苗木屋さんとの契約でそうなっているからなのと、

オラが直接取りに来たということを無駄にしないで欲しいとのことです。

無断で譲渡すると、種苗法違反で300万円の罰金になります。

「欲しかったらあなたのように貰いにきて欲しい。

本当は福島県の人にしか配らないのだが、

若い君の行動力に感心した。」

とおっしゃいました。

ちなみにこの原木から青森に出すのは初めてだそうです。

でも、過去に岡田さんに会いに来たのは青森からもう一人いたそうです。

誰なんだろうな。



こうして青森ではオラしか騒いでいない品種、

「こうみつ」

正攻法で栽培出来ます( ^ω^ )

そして3年後の収穫を目指します。

上手く行けば最短は来年の冬ですね。

今年の春はこうみつの苗木作りと、

接木を徹底します(≧∇≦)

そして3月には新しくもう一つ導入する予定です。

りんごバカ一代。

技術も知識も加工も、

全て本気で楽しみます( ^ω^ )

そしてそれがお客さんの感動に繋がるように、

笑顔にするように(^_^)頑張ります。

結実をお楽しみに!
スポンサーサイト